前回の記事では見本帳とはどんなものかをご説明しました。
続いて、いざ見本帳を作ることになった際「見本帳ってどんな種類があるんだろう?」「商品の魅力を引き出せる形状は?」と疑問に思う方もいると思います。
そういった方のために今回は、見本帳の形状とその種類や特徴をお伝えします。
◆目次◆ |
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■見本帳の形状とは
そもそも見本帳は、さまざまな色や質感を確認するため実際の商品を切り貼りして1冊にまとめたもの。
そのため形状とは外見だけでなく中身のことも指します。
この色見本帳であれば、外見は「2つ折り」。
中身は、紙に直接貼る「直貼り」形状で作られています。
2つ折りにすることで、カタログやパンフレットのように見ることができ、
直貼りにすることで「色の比較」がしやすく、多くのカラーバリエーションが一覧できます。
このように外見は「折り方、製本」、中身は「サンプルの貼り方」を「形状」とする事が多く、
「見本帳をどう使いたいか」「サンプルをどう見せたいか」によって変わってきます。
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■一般的な見本帳の形状
つづいて一般的にどのような形状があるのか紹介します。
台紙の形状・製本
◆1面タイプ
主にA4サイズ1枚のものや縦方向に半分にしたものがあり、大きさはさまざまです。
紙面は表と裏で2面、使いかたとしてはバインダー穴を空けてカタログなどと一緒に綴じる、
また、チラシのように配りたいときに用います。
チップ面が、擦れなどの接触に強い商品に限られますが、コストも比較的に安価にできるので、
展示会などで気軽に配布するような際に活用されます。
<使用例>
各種塗布系塗料
ファブリック素材
粘着性シート素材
1面タイプの制作事例はこちら
◆2つ折り
A3サイズを2つに折ってA4サイズの見開きにしたものが多く、紙面は全部で4面となります。
見開きで広い紙面がとれるため、カラーバリエーションが多い商品などに用いられること
が多いです。少し粘着が残るような塗料や塗布面が弱い部材も、間紙(薄い紙など)を挟むことにより、キズや汚れを防ぐことができます。
<使用例>
各種塗布系塗料
ファブリック素材
粘着性シート素材
2つ折りの製作事例はこちら
◆3つ折り
3つ折りには、内側に谷折りする「巻三つ折り」と外側に山折りする「外三つ折り」があり
見本帳の場合は主に「巻三つ折り」が採用されます。
開きやすさと見た目の印象が良く、紙面の面積が大きいためカラーチップ以外にも商品情報なども
掲載したい場合に多く用いられます。
3つ折りの制作事例はこちら
◆短冊形
短冊状にカラーチップ自体を一冊に綴じた形状です。
1点をビスで固定し、扇状にスライドして使用する形状のため、コンパクトながら大きなチップ面を担保できます。そのぶん厚みは出ますが、サイズが小さく持ち運びしやすく、柄がある特殊な塗料や木目を見せたいフローリングなど、色だけでは説明しきれない商品などで採用されます。
短冊型の制作事例はこちら
◆BOXタイプ
中窓をあけたA4サイズ程度の箱に見本を入れ込んだタイプです。例えば立体である人工芝や、
MDFなどの板に塗布した漆喰といった厚い形状になる商品で用いられます。
仕上がりの厚みにもよりますが、バインダー穴を設けることでカタログなどと
一緒にまとめることもできます。
中窓から商品を直接触ることができ、厚みがある商品でも質感や手触りを確認することができます。
持ち運びの際、面や切り口を保護する必要がある商品でも使用されます。
◆そのほか
ガラスやタイルなど、壊れやすく厚みや重量がある商品を収納するケースを作成する場合や、サンプルを差し替え、取り外しして見せたい商品に用いられるウレタン収納タイプなど、さまざまな形状があります。
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■形状を決めるにあたって考えるべきポイント
以上、形状についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?
いろいろなものがあるのは理解したが、自社の商品に合う形状ってなんだろう?
という方は「伝えたい商品の魅力」「見本帳の使用用途」を明確にするところから考えてみてはいかがでしょうか。
広苑社では、そういったお悩みから一緒に考えさせていただきます。
その他、企画段階からも承っていますのでディスカッションを交えながら「作るべきもの」を
一緒に考えてまいります。
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